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第5話 恋愛禁止契約

last update publish date: 2026-09-21 20:46:03

第5話 恋愛禁止契約

 文書作成用の画面に『義兄妹生活契約書』と打ち込んだ瞬間、私は自分が何をしているのか分からなくなり、しばらく点滅する入力位置を見つめていた。

 母の再婚によって義兄になった相手と、学校では他人として振る舞い、家では余計な問題を起こさずに暮らす。そのための決まりを作ること自体は、決しておかしくない。昨日の夜、御影先輩も必要性を認めていたのだから、私だけが神経質になっているわけでもなかった。

 しかし、高校生が放課後の図書室で作る書類としては、題名からして少し大げさだった。隣の席で試験勉強をしていた美緒に画面を見られれば、義兄妹になったことを隠している意味がなくなってしまう。

 私は携帯端末を机へ伏せ、何事もなかったように英語の問題集を開いた。すると、美緒が問題集から顔も上げずに尋ねてきた。

「ひまり、さっきから同じページを開いたり閉じたりしているけれど、勉強する気がないなら、せめて静かに悩んでくれない? 机が揺れるたびに、覚えかけた単語が頭から逃げていくのよ」

「私は静かにして

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